知っておきたい 日本の漢詩 第十一回 士族の誇り――西郷隆盛

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By 宇野直人

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<内容紹介>

漢字一つ一つが持つ個性的な形と意味、それらの組み合わせからさまざまにひろがってゆく境地が幻想的でもあり、夢のようでもある「ファンタスティック」な漢詩。

時代背景や作者の境遇を交えた色彩豊かな漢詩の魅力に溢れる講義です

<第十一回 >

西郷隆盛(1827~1877)は明治維新前後、薩摩藩(鹿児島県)出身の政治家。「維新の三傑」の一人で、討幕勢力を統括して維新の原動力を形作るのに大きな功績をあげ、維新後は新政府の要職につきました。しかし征韓論の不調のため、新政府の職を辞して薩摩に帰り、「西南戦争」によって悲劇的な最期を迎えたのでした。

西郷隆盛が詩を作り始めたのは30代後半からと伝えられます。島津久光の怒りを買って沖永良部島(おきのえらぶじま)に流されたとき、やはり流罪となって送られて来た罪人の中に詩の巧みな人がおり、その人に教わって作詩を始めたとのことです。その詠みぶりは内省的なもので、自身の人生観や抱負を時に雄々しく、時に繊細に詠んでいます。また帰郷後の隆盛は、次の世代の教育に力を尽くし、そのかたわら温泉を訪れ、釣りに出かけ、愛犬と山歩きをする日々を送りましたが、その折々の様子を書きとめた詩もいろいろ残されています。それらの詩はいずれも、西郷隆盛という人の心境をたいへん率直に映し出しており、その人物像をいっそう深く理解するための恰好の資料となっているのです。<収録作品>沖永良部島謫居中作題楠公図感懐失題辞官作温泉即景

知っておきたい 日本の漢詩 第十一回 士族の誇り――西郷隆盛