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身近な人間の死について描かれた、芥川龍之介の短編小説
タイトルの「点鬼簿」とは、死者の姓名を記した帳面のことである。
この作品は、発狂し衰弱していった母の話、「僕」が生まれる前に亡くなった姉の話、
静かな最後を迎えた父の話、そして「僕」と妻が3人の墓参りをする話という4節で構成されている。
墓の前でそれぞれの人生に思いを馳せた「僕」は、人間の儚さや幸福について何を思ったのか。
芥川龍之介(あくたがわ・りゅうのすけ)
大正期の小説家。1892年東京都生まれ。東大卒。乳児期から母方の実家で育てられた。
東京帝国大学在学中の1916年に第四次「新思潮」創刊号に発表した「鼻」が夏目漱石に絶賛され
文壇にデビューする。初期の古典を材料にした「羅生門」「芋粥」「地獄変」などの名作を経て、「点鬼簿」「歯車」など自己の周辺にテーマを得た作品に移行。
様々なトラブルで心身とも衰弱し、1927年に自殺して36歳の若さでこの世を去る。
没後、親友である菊池寛によって、芥川賞が創設された。