風車

audiobook (Unabridged)

By 山本 周五郎

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山本周五郎は「文学には"純"も"不純"もなく、"大衆"も"少数"もない。ただ"よい小説"と"わるい小説"があるばかりだ」を信念とし、普遍妥当性をもつ人間像の造形を生涯の目的とした作家で、時代小説を中心に沢山の作品を残しています。

その作風は今なお古臭さを感じさせず、繊細に描かれた人の心の機微や人情に、思わず笑わされたり、胸を打たれたりする魅力に溢れています。

<あらすじ>

梶原金之助が出世の途を求めるために江戸へ出て来て二年になる。

金之助は男振も十人並以上、剣は諏訪派をよく遣い、学問にも秀でているが、坊ちゃん育ちで至極のんびりしている。生活費は叔父がたっぷり送って来るから、衣食や酒にも事欠かぬし、身辺の世話をさせるおつゆという娘まで雇って暢気に暮らしていた。

そんな調子なので、酒食にありついたり、旨い士官口があるからと言って金を引き出そうとするものがしきりにやってくる。

しかし、今度二百石の「旨い士官口」を持って来たのは、金之助に一度として迷惑をかけたことのない実直な好人物、椙井勝三であった。

山本周五郎(やまもと・しゅうごろう)

1903~67年。小説家。山梨の生まれ。本名・清水三十六(さとむ)。名は生まれ年からつけられ、筆名は東京で徒弟として住み込んだ質屋「山本周五郎商店」にちなんだ。20代前半に作家活動を始め、39歳の時『日本婦道記』が直木賞に推されたが受賞辞退。その後も多くの賞を固辞する。江戸の庶民を描いた人情ものから歴史長編まで作品は数多い。代表作には、「樅(もみ)ノ木は残った」「赤ひげ診療譚」「おさん」「青べか物語」「さぶ」などがある。1987年9月には、「山本周五郎賞」が新潮文芸振興会により設定された。

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