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ある日、浦島太郎は子どもたちにいじめられていた
亀を助け、そのお礼に竜宮城へ招待されました。
竜宮城には乙姫がおり、太郎をとても歓待してくれました。
竜宮城でしばらくの間、夢のような時間を過ごした太郎は、
久しく忘れていたふるさとのことを思うようになります。
そして太郎は帰りたいと乙姫に申し出ます。
たいへん寂しがる乙姫ですが、お土産にと玉手箱を太郎に用意してくれました。
そして乙姫は、くれぐれもと念を押すようにこう言いました。
「この中には、人間のいちばん大事な宝がこめてございます。
これをお別れのしるしにさし上げますから、お持ちかえりくださいまし。
ですが、あなたがもう一度、竜宮城へ帰ってきたいとおぼしめすなら、
どんなことがあっても、けっしてこの箱をあけてごらんになってはいけませんよ」
そして太郎が浜に帰り着き、そこで見た光景とは...!?
みなさんよくご存知の結末ですが、今ここでもう一度、
こんどは音声で、耳で、まるで宇宙旅行から
帰還したかのような浦島太郎のお話をお楽しみください。
■楠山正雄(くすやま・まさお)
東京銀座生まれ(1884~1950)。早稲田大学時代に坪内逍遙や島村抱月に師事。
大学卒業後の1907(明治40)年、早稲田文学社に入り編集者としてのキャリアを始める。
そして読売新聞社を経て、1910(明治43)年、冨山房に入社。そこで「新日本」の
編集主任として励むかたわら、一方で逍遙の「文芸協会」に参加し、評論あるいは
翻訳劇脚本家として活躍する。文芸協会解散後も抱月の芸術座に続いて参加し、
しばらく編集者と演劇人の二足のわらじを履いていたが、1915(大正4)年、
冨山房社長の命を受け、「模範家庭文庫」の担当となる。親交のあった岡本帰一に
ヴィジュアル面を託し、他人の原稿を編集するうち、児童文芸への意識が高まっていく。
やがて自らも文庫の執筆に手を出し、また児童向けの創作や翻訳も意欲的に行う。