柳橋物語

audiobook (Unabridged)

By 山本 周五郎

cover image of 柳橋物語
Audiobook icon Visual indication that the title is an audiobook

Sign up to save your library

With an OverDrive account, you can save your favorite libraries for at-a-glance information about availability. Find out more about OverDrive accounts.

   Not today

Find this title in Libby, the library reading app by OverDrive.

Download Libby on the App Store Download Libby on Google Play

Search for a digital library with this title

Title found at these libraries:

Library Name Distance
Loading...

山本周五郎は「文学には"純"も"不純"もなく、"大衆"も"少数"もない。ただ"よい小説"と"わるい小説"があるばかりだ」を信念とし、普遍妥当性をもつ人間像の造形を生涯の目的とした作家で、時代小説を中心に沢山の作品を残しています。

その作風は今なお古臭さを感じさせず、繊細に描かれた人の心の機微や人情に、思わず笑わされたり、胸を打たれたりする魅力に溢れています。

<あらすじ>

年老いた祖父と二人で暮らすおせんは、幼なじみで大人しい性格の庄吉から「上方で大工として身を立てるまで待っていてくれ」と言われる。その幼さから、おせんは「待っているわ」と応えてしまう。おせんは、同じく幼なじみで乱暴者だが度量の大きい幸太からも求婚されるが、庄吉との約束を守るため幸太を冷たくあしらってしまう。そんなある日、江戸の町を大火事が襲う。動くことのできない祖父を抱え、立ち往生していたおせんを助けに来たのは、かつてその想いを冷たく拒絶した幸太だった......。

大切なものを失い続けたおせんが、気が狂うほどに人を愛し続け、やっと手に入れた本当の愛とは。

山本周五郎(やまもと・しゅうごろう)

1903~67年。小説家。山梨の生まれ。本名・清水三十六(さとむ)。名は生まれ年からつけられ、筆名は東京で徒弟として住み込んだ質屋「山本周五郎商店」にちなんだ。20代前半に作家活動を始め、39歳の時『日本婦道記』が直木賞に推されたが受賞辞退。その後も多くの賞を固辞する。江戸の庶民を描いた人情ものから歴史長編まで作品は数多い。代表作には、「樅(もみ)ノ木は残った」「赤ひげ診療譚」「おさん」「青べか物語」「さぶ」などがある。1987年9月には、「山本周五郎賞」が新潮文芸振興会により設定された。

柳橋物語