オラシオ・キロガ（ウルグアイ）。自伝的要素を含む、愛をテーマとした2作目の短編小説。ミシオネスに住んでいた17歳の少女アナ・マリア・パラシオと恋に落ちたときの失恋を描いている。その少女の両親を説得し、ジャングルでの同居を許可してもらおうとしたが、キローガは拒否され、二人の関係は破綻した。この小説には、窓から空洞のある枝にメッセージを投げたり、暗号で手紙を送ったり、少女の部屋まで長いトンネルを掘って誘拐したりと、少女を獲得しようとした彼の戦術が、自伝的に詳しく書かれている。結局、少女の両親は求婚者に嫌気がさして彼女を連れ去り、キローガは愛をあきらめざるを得なくなった。