小川未明 「眠い町」

audiobook (Unabridged)

By 小川未明

cover image of 小川未明 「眠い町」
Audiobook icon Visual indication that the title is an audiobook

Sign up to save your library

With an OverDrive account, you can save your favorite libraries for at-a-glance information about availability. Find out more about OverDrive accounts.

   Not today

Find this title in Libby, the library reading app by OverDrive.

Download Libby on the App Store Download Libby on Google Play

Search for a digital library with this title

Title found at these libraries:

Library Name Distance
Loading...

作品について

1921(大正10)年発行の童話集に収録された作品。 その後の童話集にも度々収録される未明の名作の一つ。 未明の作風である、童話に紛れ込む鋭い風刺が光る作品。 一人の少年の不思議な旅の体験を通して、人間と自然の関係について 考えさせられる内容となっている。

あらすじ

「ケー」という名前の少年が、好奇心から「眠い町」を訪れる。

寂れて人も住まず、訪れたものを不思議と眠らせるこの町で、ケーは眠らないように努力するが、結局ぐっすり眠ってしまう。

ケーが目覚めるとあたりは既に夕方で、そばには大きな袋を担いだおじいさんが座っていた。このおじいさんに話を聞くと、おじいさんは眠い町を作った人であるという。そして、担いでいる袋に入っている「疲労の砂」を使って、自然破壊を止めて欲しいと頼まれる。

ケーはこれを引き受け、様々な場所で疲労の砂を使い、工事を中止させたり、暴走した車を止めたり、

線路を錆びさせて使えなくしてしまうなどしながら砂を使いきり、町へ戻ってきた。 砂を使い切れば、おじいさんが町をケーにやろうと話していたのを思い出したからである。

しかし、ケーが眠い町に着くと、町の姿は大きく様変わりしていた。 町には電車が走り、遠くから大きな工場の音が響いていたのである。

小川未明(おがわ・みめい)

1882年4月7日-1961年5月11日

小説家・児童文学作家。本名は小川 健作(おがわ けんさく)。

「日本のアンデルセン」「日本児童文学の父」と呼ばれる。

在学中に処女作「漂浪児」を発表し、逍遥から「未明」の号を与えられ、

卒業直前に発表した「霰に霙」で小説家としての地位を築く。

1925年に早大童話会を立ち上げ、1926年以降は童話作家に専念する。

小川未明 「眠い町」