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1928(昭和3)年3月に「新青年」にて発表された作品。
何も知らない小さな女の子の癖が、
大人の浅ましさを暴き出すホラーテイストの掌編小説。
あらすじ
チエ子には奇妙な癖があった。
空でも壁でも木の幹でも、様々な場所や物を
じっと見つめていると、チエ子にはそこに人の顔が見えた。
母親と夜道を歩いていたチエ子は星空を指差して、
父親の顔があると言った。それを聞いた母親は、
チエ子を気味悪がってあまり可愛がらなくなっていった。
その後、長い間航海から帰ってきた父親と二人で、
チエ子は活動(活動写真)を見に出かけた。
その帰り道、チエ子は夜空を指差して母親の顔があると言ったが、
上機嫌だった父親は可愛い子どもの話を微笑ましく聞いていた。
しかしチエ子には、母親の顔の隣に父ではない別の人間の顔が見えた...
<b>夢野久作(ゆめの・きゅうさく)b>
日本の小説家、SF作家、探偵小説家、幻想文学作家。
1889年(明治22年)1月4日 - 1936年(昭和11年)3月11日。
他の筆名に海若藍平、香倶土三鳥など。
現在では、夢久、夢Qなどと呼ばれることもある。福岡県福岡市出身。
日本探偵小説三大奇書の一つに数えられる畢生の奇書『ドグラ・マグラ』をはじめ、怪奇色と幻想性の色濃い作風で名高い。またホラー的な作品もある。