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江戸川乱歩の不朽の名作、少年探偵団シリーズ
ある日の夕方、小林少年は白ひげの老人に誘われて「のぞきカラクリ」という不思議な箱を覗き込んだ。
その箱の中には森の中に鉄の城がそびえ立つ、不思議な光景が広がっていた。
そこへ大きなカブトムシが現れて城の鉄塔に登り始めたのだ。
背中には不気味な髑髏のマーク。
驚いて箱から目を離すと白ひげの老人は、
「この景色を覚えておくんだよ、小林君」
と言ってどこかへ去っていってしまった。
それから数日後、とても恐ろしい事件が起こった。
真夜中の銀座の町中に人の大きさほどのカブトムシが現れたのだ。
背中にはあの時と同じ髑髏のマーク。
カブトムシは町を徘徊し、忽然と姿を消した。
そんな騒ぎから二週間後、鉄工会社を経営する高橋家に奇妙な客人がやってきた。
村瀬と名乗った人物は高橋氏に「金か子供を差し出せ」と脅してきたのだ。
両方断ると村瀬はあの巨大なカブトムシを使って、子供の賢二少年を誘拐しようとする。
高橋氏は明智探偵に助けを求めて使いの者を行かせるが、犯人に先回りされ落とし穴に落とされてしまう。
その落とし穴の中には小林少年の姿が!
その隙に明智探偵に変装した犯人に賢二少年が誘拐されてしまった。
小林少年たちは落とし穴から抜け出し、賢二少年を助けることが出来るのか? 犯人の真の目的とは何なのか?
誰も知らない深き森の奥で、鉄塔王国の扉が音を立てて開き始める。
※ 本作品は発表時の時代背景により、今日の社会では一般的でなく、 不適切と思われる表現が含まれている箇所がございます。しかし作品の オリジナル性を尊重し、当時のまま忠実に再現することを優先いたしました。
江戸川乱歩(えどがわ・らんぽ)
日本の推理小説家。1894年10月21日生まれ、三重県生まれ。筆名は、19世紀の米国の小説家エドガー・アラン・ポーに由来する。数々の職業遍歴を経て作家デビューを果たす。本格的な推理小説と並行して『怪人二十面相』、『少年探偵団』などの少年向けの推理小説なども多数手がける。