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第四帖 夕顔 ゆうがお
光源氏 十七歳
主な登場人物 夕顔
うき夜半(よわ)の悪夢と共になつかしき
ゆめもあとなく消えにけるかな
光源氏は乳母の見舞いに訪れた際、隣家の垣根に咲く夕顔の花をきっかけに、その家の女主夕顔(ゆうがお)と出会い、身分を隠しながら夕顔のもとへ通うようになる。
ある夜、源氏は二人きりで過ごしたいと思い、夕顔を別の屋敷へと連れ出す。しかし、その晩、寝入った源氏の枕元に女が現れ、恨み言をいって夕顔に手をかけようとする。源氏が驚いて目を覚ますと、夕顔はすでに亡くなっていた。女の正体は六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)であった。
従者惟光(これみつ)に命じて夕顔の弔いを済ませるが、源氏は深く嘆き悲しみ、病に伏してしまう。その後、夕顔には幼い一人娘がいることを知り、探し出して引き取りたいと源氏は考える。
一方、空蟬は夫とともに任地へ下り、源氏の元から去っていった。