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第七帖 紅葉賀 もみじのが
光源氏 十八~十九歳
主な登場人物 藤壺、源典侍
青海の波しづかなるさまを舞ふ
若き心は下に鳴れども
朱雀院(すざくいん)の祝典が開催されることなった。身重で見物のできない藤壺(ふじつぼ)のために、桐壺帝(きりつぼてい)は清涼殿の前庭で試楽(予行演習)を行う。光源氏は「青海波(せいがいは)」を舞い、人々の絶賛を浴びた。
藤壺もその舞姿に感動するが、源氏の子を宿した罪に恐れおののく。その後、里帰りをした藤壺のもとへ源氏は訪ねていくが、藤壺は決して源氏と会わないのであった。
翌年の二月、藤壺は男児を出産した。源氏にそっくりな美しい子を見て桐壺帝は喜んだ。その出生の秘密ゆえに生きた心地のしない藤壺であったが、皇子のために生きることを決意する。その後、藤壺は弘徽殿(こきでん)の位を超えて中宮となる。ますます手の届かなくなった藤壺への思いは募り、源氏は煩悶するばかりだった。