山口瞳 電子全集11 1965年『結婚します』

ebook 山口瞳 電子全集

By 山口瞳

cover image of 山口瞳 電子全集11 1965年『結婚します』

Sign up to save your library

With an OverDrive account, you can save your favorite libraries for at-a-glance information about availability. Find out more about OverDrive accounts.

   Not today

Find this title in Libby, the library reading app by OverDrive.

Download Libby on the App Store Download Libby on Google Play

Search for a digital library with this title

Title found at these libraries:

Library Name Distance
Loading...
"謎の多い"青春小説『結婚します』と、庶民の哀しみをユーモラスに描いた傑作『世相講談』など、小説、エッセイ等109作品収録。
収録作品は、小説「世相講談1 生き残り」(「オール讀物」65年1月号)から、エッセイ「生活の中の美学18 招宴」(婦人画報65年12月号)まで、1965年に発表された小説、エッセイ等109作品を初出掲載順に収録。
『結婚します』の単行本が発売されたのが、1965年3月5日。長らく、この作品は初出媒体不明の"謎の多い"作品だった。今回、電子全集収録に向けた調査で、「岐阜日日新聞」に1964年8月18日から、1965年3月18日に連載された、山口自身初の新聞小説だったことが判明した。
連載開始にあたって山口は「現代の結婚とは何かという問題を、サラリーマンの結婚をめぐる近代的コメディー調で描きたいと思う。ずいぶん欲ばった構想だが、精いっぱいがんばってみるつもりである」と語り、事実、清涼感に満ちた青春小説の佳作である。しかし、新聞連載終了前に単行本が発売されたという"謎"は解明されないままである。
また、約5年にわたり「オール讀物」に連載され、全54編の短篇小説から構成される『世相講談』(第11回~15回で全篇収録)は、山口瞳という小説家の数多くあるキーワードのうち、ここで謳われた「庶民」と「ユーモア」そして「哀しみ」という三つのキーワードを織り込んだ連作で、初期の作品の中で、特別な光彩を放つ傑作の一つである。
付録として、電子全集の総監修を務める、山口瞳の長男・山口正介が回想録、「草臥山房通信」(11)を寄稿。
山口瞳 電子全集11 1965年『結婚します』