アメリア嬢は、十八世紀半ばの貴族社会の心地良い暮らしのことしか知らなかった。しかし、彼女の父が亡くなった時、彼女は、自分が独りきりになり、悲しみに打ちひしがれ、そしてまだ成年に達していないことに気がつく。彼女の指名された後見人である、アメリカ人の叔父は、アメリカに移住し、成人するまで滞在し続けることを彼女に命じていた。
グレースとサラの力添えにより、アメリアは叔父に四週間の猶予を与えてもらう。それは、庶務を整理するためでもあり、叔父には知られていない計画・・・イングランド人貴族の夫を見つけるためでもあった。服喪期間であるにも関わらず、彼女は、結婚相手に相応しいロンドンの未婚男性の一人を、結婚の罠にかけようと試みる。そうすれば、彼女は愛するイングランドに残っていられるからだった。
ゴールドストーン公爵は、危険なほど魅力的だが、スコットランド人公爵は、夫候補としては完全に規格外だった。結局のところ、スコットランドは、彼女の愛するイングランドではないのだ。彼は、いつも間違った折に姿を現し、適切な夫を罠にかけるという彼女が慎重に企てた計画を邪魔する憎らしい傾向がある。二人は、お互いに反目し合うと同時に、お互いに惹かれ合いながら、火花を散らす。さて、この二人は、言い争いをやめ、その高まる情熱を見極める道を見つけられるのだろうか？