ワンコース朝鮮王陵:宣靖陵: 大韓民国の9番目のユネスコ世界文化遺産

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By 삐급여행 B級旅行 badventure (조명화 趙明和 チョ・ミョンファ)

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★ 2009年、全世界が大韓民国を再び注目しました。500年の歴史を誇る朝鮮の王陵が大韓民国の9番目のユネスコ世界文化遺産に登載されたからです。北朝鮮の2基を除いた韓国40基の中で、PSY(サイ)の 江南スタイルとともに世界的な都市に急浮上した江南地域の真ん中に、地下鉄でアクセスできる王陵があるということをご存知ですか。地下鉄の宣陵駅で会うことのできる9代の成宗と11代の中宗の王陵と1200年歴史の願刹、奉恩寺へ費狩り旅行に行ってみましょう。

☆取材協調:ソウル市観光情報サイトソウル徒歩観光

★版権

★目次

☆ユネスコ世界遺産

☆ソウル徒歩観光

☆朝鮮王陵

☆王陵の3段階空間構成

☆宣陵:経国大典の父

☆靖陵:王陵の基準

☆奉恩寺:1200年歴史の願刹

☆寺刹の3分

☆四物;天、地、水、そして地獄

☆韓国の鐘:魂を鳴らすビート、韓国の鐘

★테마여행신문 Theme Travel News テーマ旅行新聞 

★ 삐급여행 B級旅行 badventure (조명화 趙明和 チョ・ミョンファ)

現)テーマ旅行新聞 編集長・旅行作家

現)旅行講師(マイクインパクト、漢陽Hanyang大学の社会教育院、ロッテ文化センターの外、多数の特講を担当)

現)ベトナム航空 韓国支社 営業マーケッティング部

☆著書

Campus Project 2 《あなたのキャンパスを持ちなさい》(2013)

Campus Project 1《キャンパスの外へ進軍せよ》(2010)

Train Project《ワンコース 新盆唐線》(2012)

Bus Project《一泊二日 家族旅行 シティツアー 》(2011)

Walk Project《ワンコース 德寿宮:皇帝になった男》(2013)の外多数

★ 朝鮮王陵

宣陵と靖陵を説明する前に、まず朝鮮王陵について大まかに紹介をしようかと思います。

まず、朝鮮という国家について考えて見ましょう。太定太世文端世~ 学生時代に何度も覚えていた歌の主人公は他でもなく朝鮮の王様!27代にわたる王朝を持つ朝鮮はわずか100年ほど前(1910)まで実在していた朝鮮半島の歴史上最長寿国家であります。1392年高麗が滅んだ時期から数えると、なんと519年という長い長い歳月を維持してきた王朝は、世界的にも稀であると言えます。

ヨーロッパで最も長い歴史を持つハプスブルク王家が500年の歴史を誇っていますが、その過程で、数多くの結婚、迎合、養子などの家庭を経なければなりませんでした。隣国の中国にしても、春秋戦国時代をはじめ、、数多くの学者が誕生し滅ぶといった家庭を繰り返してきたし、300年以上を維持した王朝は、実は唐(618~907)、宋(960~1270)程度に過ぎません。ソウル定都600年!朝鮮王朝500年!朝鮮王朝の悠久さに驚かざるを得ません。

ところで、もっと驚くべきことは、現在まで朝鮮王朝の王様、王妃、家族を葬った44基の王陵が今日まで良好な保存状態で維持されてきたということです。(違う観点からのお話ですが、嚴正な儒教文化のため、朝鮮の王陵には、いわゆる高い遺物が葬られていません。それで、日帝時代にも、略奪などの被害は受けなかったそうですね。)

開城にある齊陵と厚陵を除いたら、大韓民国に位置した多くの朝鮮王陵は一般人も訪問が可能です。概観は、王宮や歴史的な村のような、にぎやかさはないですが、あの世に関する無限な想像力を呼び起こす魔法の空間がこの陵ではないかと思います。遠くは坡州の長陵から、寧越 の莊陵、楊州の溫陵などの都心から遠く離れたところに位置した陵の中でも、一番なじみのあるのは、断然と宣陵でしょう。地下鉄の駅名になっているくらいですからね。宣靖陵駅より、宣陵駅に降りるのが、アクセスいやすいです。宣陵驛8番出口から、直進して10分。

☆王陵の3段階空間構成

王陵といえば、まず高台に位置したお墓(?)を連想するものですね。高貴な方々を安置したところだけあって、厳格な規則によって構成されているんですよ。王陵をご覧になるときは、次にご紹介する3段階の空間を念頭に置いて観て回るといいです。

第一、王陵の管理と祭礼を準備する進入空間

齋室という禁川橋の小さい建築物で、祭祀と関連した全般的な準備をしました。朝鮮王朝の職位体系を示す表現として正と従という言葉を使いますが、 正一品、従一品が一番高く、正九品、従九品が一番低い職位です。分かりやすくに説明すれば、正は中央公務員を、従はこれを補佐する地方公務員を指し示すが、王陵を管理する陵參奉は、一番低い従九品に当たります。

ところで、面白いのは、陵參奉は末端の公務員という身分でありながらも、王様と王家と直接関わる重要な役割を果たしていたということです。このように、最上位権力層の関心がもらえるという利点があって、官僚のタマゴたちが狙う要職の要職でしたね。つまり、 陵參奉とは誇らしいかつ光栄な(一番低い)位置でありながら、王様の多大な関心の範囲内で生活しなければならない、負担のある役職でもあります。(70歳にして、陵參奉)ということわざは、体はばたばたと忙しく動かしているのに、それに相応する利益がない、といったひたすら喜んではいられない状況を意味します。

「水源陵參奉」という口伝説話によると、思悼世子の陵參奉が、ある日、占い師に占ってもらったが、その結果は自分がすぐ死んでしまうということでした。それで、生きる方法を尋ねると、いきなり、「雨の日に思悼世子の陵にペタッとうつ伏せになれ」と言われました。呆気にとられるものですね。さらに呆れさせたのは、水源行宮にご滞在中でした正祖大王が、ある日激しく降り注ぐ雨を見ながら「お父様と一緒に雨に降られよう」と外に出てこんな命を下したということです。だが、実際に、占いが言ったとおりに「陵參奉がこんな雨の日に、雨に降られず齋室にこもっていたら、首を打て」という運びとなり、結果的に占い師のとんだ助言のおかげで、命を救われたという、ドラマティックなストーリです。だが、これに感動した正祖がたくさんのご褒美を授けたという、続きのお話はないのですね。死んだ者のために、生きたものが死ななければならない、このような役職は極力避けるべきかもしれませんね。

第二、死んだ者と生きた者が共存する祭享の空間

神聖な地域が始まるという意味を持つ、赤い色の紅箭門から、神様と王様が歩かれる参道、祭享を捧げる丁字の形をした建物の丁字閣などがこれにあたります。碑石とこれを保護する建物の碑閣、料理を準備する水刺間、祝文を燃やす 望燎位、お辞儀をする拝位などの空間もここに属していますが、特に、紅箭門の右側に位置している拝位は、説明なしで見るとただの平べったい石版に過ぎないから、注意して見てみてくださいね。わずか100年ほどの前に、ここに、ある王様が身を伏せて号泣していたかもしれません。昔の遺跡を歩き回るときは、なぜか、一度手で触ったり、足で踏んでみたりしながら、わたしより先に、ここで触ったり踏んだりした人の姿と気持ちを思い浮かべるようになります。果たして、あの時代、あの人はどんなことを考えていたのでしょう。

第三、封墳に当たる聖域、陵寢の空間

一番高いところに位置した陵寢の空間は、祭享の空間からそっと見上げたら見える位置にあるのが一般的です。ひとつの陵寢には、これを囲んでいる屏風石と欄干石、そして王様を守る石虎/石羊と石馬などの少なからぬ建築物と造形物などが入り混じって、一枚の絵であるかのような厳かな雰囲気を演出します。じっくり観ていると、怖いというよりは、かなりかわいげに、身近な感じで彫刻されており、真夜中に見ていると、むしろ心が落ち着くような形象が印象的でした。そして、文人が武人の上だと思われていた儒教文化の影響で陵寢から、文人石、武人石の順で配置されていることが確認できます。文人と武人の後ろにはいつでも出動できるように石馬が一匹ずつ待機しているのですね。

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