革命と内戦のロシア 1917-21(上)

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By アントニー・ビーヴァ―

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小泉悠氏推薦! 円熟の大家による精彩な戦史

二月革命から、十月革命、反革命派の抵抗と軍事衝突、赤軍と白軍の内戦、欧米や日本の軍事介入、虐殺と報復の連鎖、大規模なポグロムまで、物語性と学術性を兼ね備えた決定版!
戦争は国家間の怨念、民族間の憎悪、階級間の闘争などの要素が複雑に絡み合って生ずる事象だ。ロシアでは極端な主張をする勢力が優勢となり、そのレトリックと暴力は悪循環となって亢進した。(その過程が、最終的にはヒトラーによる政権奪取と第二次世界大戦の勃発に至る。)ロシアの内戦は、中央集権主義と地方主義の対立、権威主義と自由主義の抗争などが関係し、「凝縮された世界戦争」とも言うべき戦闘だった。
この凄まじい歴史は重要な教訓を数多く残している。第一に、外国の戦争に介入することの危険性だ。介入に至るまでの雑多な動機が判断の間違いを生み、非生産的な結果を招来した。外国政府が白軍の側に立って介入したことは共産党の支配を弱めるどころか強化する役割を果たした。あらゆる人々の運命を不可逆的に変えてしまった。そして、全過程を通じて、男性の支配する政治から最悪の被害をこうむったのは女性と子供たちだった。

【目次】
 序言
第1部 一九一二~一九一七年
 第1章 自殺する欧州──一九一二~一九一六年
 第2章 二月革命──一九一七年一月~三月
 第3章 墜落した双頭の鷲──一九一七年二月~三月
 第4章 独裁から混沌へ──一九一七年三月~四月
 第5章 妊娠した寡婦──一九一七年三月~五月
 第6章 ケレンスキー攻勢と七月情勢──一九一七年六月~七月
 第7章 コルニーロフ──一九一七年七月~九月
 第8章 十月クーデター──一九一七年九月~一一月
 第9章 少年十字軍士官候補生の反撃──一九一七年一〇月~一一月
 第10章 嬰児殺しとしての民主主義圧殺──一九一七年一一月~十二月
第2部 一九一八年
 第11章 旧体制との訣別──一九一八年一月~二月
 第12章 ブレスト・リトフスク講和──一九一七年十二月~一九一八年三月
 第13章 極寒を衝いて進軍する義勇軍──一九一八年一月~三月
 第14章 ドイツ軍の進撃──一九一八年三月~四月
 第15章 国境付近の攻防戦──一九一八年春と夏
 第16章 チェコ軍団と社会革命党(エスエル)左派の反乱──一九一八年五月~六月
 第17章 赤色テロル──一九一八年夏
 第18章 ヴォルガ川流域の戦闘と赤軍の進撃──一九一八年夏
 第19章 ヴォルガ川流域からシベリアへの戦線移動──一九一八年秋
 原注/略号/用語集
革命と内戦のロシア 1917-21(上)