人口学から見た少子高齢社会

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By 嵯峨座晴夫

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「合計特殊出生率が1.39(2.1でも人口の自然増加はゼロ)、人口に占める65歳以上の割合が23.1%(世界一)」
この数字がわが国の少子高齢化の実態です。近代の幕開けとともに、富国強兵を旗印として「産めよ増やせよ」とのスローガンに象徴される成長戦略に基づいて近代国民国家を形成してきた日本。この方針は、現代に至るまで年金制度、各種保険、インフラ(鉄道・道路・通信施設・上下水道・学校・病院等々)整備、居住環境整備など、私たち国民の生活環境をとりまくさまざまな施策を構築する際の思考的基盤となっていました。しかしながら、その「成長」を担保していた人口増加がピークを越えて減少に転じた(2005年から2010年の間に)今日、日本は社会構造や制度設計そのものを見直さざるを得ない状況に置かれています。
経済、社会、教育等あらゆる分野において、長期目標を策定(および修正)するための基礎的資料となるのが人口学の研究・調査に基づくデータです。本書は、わが国の人口学研究を開拓しリードしてきた著者が、少子化および高齢化にまつわる各種統計の分析を通して現状を把握するとともに、数値によって日本の未来像を描き出そうとするものです。
この「数値による日本の未来像」に基づいてどのような社会を創ろうとするかは、私たち市民一人一人に問われている課題であると著者は言います。さらに、その社会のかたちづくりを模索する姿勢は、そのまま私たち一人一人が自らの生き方や人生(特に終末期)について考えることに直結すると指摘し、若者を含めたあらゆる世代が共同でこの問題について考えていくことを提案しています。
人口学から見た少子高齢社会