大学講義 交渉システム学入門

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By 木嶋恭一

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※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
交渉とは、自らの立場を実現させたり、相互関係を強化発展したりするために行われる広い意味のコミュニケーションであり、ビジネス、政治、外交などあらゆる状況に見いだされるものである。本書は、最近ブームとなっている賢人の知恵の集大成や、すぐに役立つ様々な交渉のテクニックではなく、社会のあらゆる場面に現れる交渉という事象をより深く体系的に考察するために、多様な具体的な交渉を抽象化して一般的な定義を行ったうえで、交渉を「交渉者が広い意味で相互作用(インタラクション)する一つのシステム」としてモデル化し分類し、そのようなモデルの分析を通して、固有で新たな洞察を得ることを目指す。第1部と第2部は、基本的にゲーム理論をベースにして交渉の構造と過程のモデルを紹介している。特に、ハイパーゲームモデルとドラマティックモデルは、英国の研究者とともに我が国では著者が中心になって提唱する、ゲーム理論の枠組みを拡張した最新のモデルである。また、ランドスケープ理論は、エージェントベースシミュレーションの典型的な方法であるが、ここでは著者らの研究成果の一端も紹介した。第3部は、最近関心の高まっている参加型意思決定を対象にしている。そこでは、様々な利害関係者と専門家などによる、いわば「集団熟慮」が期待されているが、ここでは複数者間の交渉とその支援について、著者が直接関わった体験をベースに、モデルと方法論の視点から解説している。いずれも、モデルと事例とをバランスよく組み合わせて、理解しやすい内容になっている。
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