谷崎潤一郎「秘密」

audiobook (Unabridged)

By 谷崎潤一郎

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神経が普通の刺激に慣れてしまい、『秘密』を持つことに魅了され快楽を感じる「私」。耽美主義と言われる初期の谷崎作品。

何に対しても興味がなくなり、現実をかけ離れた不思議で夢幻的な刺激を求めるようになった「私」が、ある下町の寺に身を隠して生活を始める。

そこで奇怪な説話と挿絵に富んだ書物を読み漁り、ウイスキーを煽って暮らし、それでも飽き足らない「私」は女装を思い立つ。

「女の姿で町を歩いてみたい」という願望を抱き、着物を一揃え買い込み、化粧を施す。

そして女の格好で町に出た「私」の前に、以前関係を持っていた女が現れる。

その女もまた秘密めいた自分を見せるため、「私」に目隠しをして逢瀬を重ねるのだった。

そのうちに、ある時女の正体を知った「私」。

秘密は秘密のままであることが魅力的で、そのベールが剥がれた瞬間に色褪せてしまうという、夢幻の物語である。

谷崎潤一郎「秘密」