芥川龍之介の猿蟹合戦

audiobook (Unabridged)

By 芥川龍之介

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かには自分がもっているおにぎりと

さるがもっている柿のたねを交換しました。

かにがたねをうえると......

かにの子どもはみごとにかたきをうちました。

めでたしめでたし。

の、その後の話。

仇を取った蟹の子らは、その後警官に捕まり投獄。

主犯の蟹は死刑、臼や蜂らは無期徒刑。これは事実である。

猿蟹合戦は「因果応報」の話だが、復讐は善ではない。

蟹の家族はその後どうなったのか。

妻は貧困のためか、性状のためか、売笑婦に。

長男は株屋の番頭か何かになった。

次男は小説家になった。

三男は、蟹よりほかにはなれなかった。

そんな三男が横ばいに歩いていると、おにぎりが落ちていた。

すると高い木の梢に猿が一匹――

芥川は最後にこう言います。

「語を天下の読者に寄す。君たちもたいてい蟹なんですよ」

芥川龍之介の猿蟹合戦