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●「プロローグ この世は悪人がのさばって善人が損をする?」
どうしてこの世は、悪人がのさばって、善人が損をするのでしょうか。それは、あなた自身が「損をする」とかたくなに信じているから。
善人のあなたが損をするのは、あなた自身が「損をする」方向に動いているからです。「そんな、ばかな!?」と思います?
あなたはいつも我慢をして、自分を責めたり、相手を責めたりしていませんか。
「相手のせいにすることはあっても、自分を責めたりなんてしたことがないよ」なんて、知らぬ顔の半兵衛で明言できる人、います?
ねっ。そうでしょう。もう、それだけで、「善人は損をする」とあなたが信じていることになるんです。
「どうすれば、あの人とうまくやっていくことができるのだろう」「あいつはいったい、何を望んでいるんだろうか」
「どうしてあの人はあんな無責任な言い方しかできないんだ」「何が不満であんないい加減なことをするというんだ」
「私のどこが悪いっていうのっ」「俺にどうしろって言うんだよっ」なんてね、勝手に憤慨したり、自分を責めたり、気をもんだり。
その点、悪人・悪女は、自分を「特別な人間」だと思っています。人のことなんて眼中にない。虫けら同然だと思っている。
「人が私を特別扱いするのは、当然でしょ」「俺が一番偉いんだから、当たり前だろ」そんな感覚です。だから、人のことで心を傷めたりしない。
~中略~
善人であるあなたは、人を傷つけるより、まだ自分を傷つけたほうがいいと思っているかもしれないね。でも、はっきり言うと、
「相手を傷つけること」と「自分を傷つけること」とは、等価です。「自分を傷つけること」が崇高で、「相手を傷つけること」が邪悪ではないんです。あなたの胸にしっかりと刻み込んでほしい。
<相手を殺すも、自分を殺すも同じこと>相手を傷つけることはノーだけど、まったく同等に、自分を傷つけることもノーなんだからね。